HOME > works > WORKS DETAIL010

陽谷城 鬼門(隅)櫓保存修理

日出町指定文化財 平成21年7月10日
所在地:大分県速見郡日出町1457番地1
所有者:日出町
建築年代:江戸時代
構造・規模:北東隅欠き 木造、入母屋造、本瓦葺、二層二階櫓
修理期間:平成21年~平成25年3月

 日出城は、南に別府湾を望む低台地上に築かれた階郭式の平山城である。
櫓の北東隅を欠いた特異な建築構造をなす。
本建物に居住しなくなり、長い年月を経ていることが一目瞭然で、屋根瓦の部分落下に軒廻りも欠損する。外壁に於いても土中塗りの壁土は風雨に晒され、竹小舞の露出やその小舞も腐朽欠失する部分が西から北にかけて多々あり、木部の腐朽破損は構造材にも波及し倒壊寸前の状態であった。日出城関連の建物で修理等が少なく、当初材も数多く残存している唯一の建物(櫓)であり、今回の保存修理がラストチャンスであった。
 主要構造部材はほとんどが椎材で、本事業の調査及び施工指導について熊本大学北野隆名誉教授の助言を得、城内の一角に(当初位置は校舎が建っている)移転し保存復原した。



「日出町指定有形文化財 隅(鬼門)櫓保存修理工事報告書」より抜粋


竣工

着工前

着工前